歯性上顎洞炎(かもしれない)の歯の根管治療

上顎洞炎、いわゆる「ちくのう症」のことです

鼻の原因からなるちくのうを鼻性上顎洞炎
歯の原因からなるちくのうを歯性上顎洞炎

と呼びます

割合としては、鼻の原因からなる鼻性上顎洞炎の方が多いのですが、
ごく稀に、難治性の上顎洞炎の中に歯性上顎洞炎が潜んでいることがあります

今回の患者さんも、長期に耳鼻科で上顎洞炎の治療をしていましたが、
治癒しないため、歯性上顎洞炎を疑い受診されました


初診時デンタル
初診時デンタル

歯性上顎洞炎の原因が疑われたのは、根管治療済の歯
根管治療済、耳鼻科で撮影されたCTでも、
根尖および上顎洞に炎症性の粘膜肥厚が認められました

世界標準的なコンセプトに則り、マイクロエンドを行いました


モダンテクニックによる外科的歯内療法
外科的歯内療法(モダンテクニック)

マイクロエンド後、約6ヶ月様子をみました
疼痛は無くなりましたが、軽度の打診痛あり、
違和感と鼻症状の残存を認めたので、患者さんと話し合い、
外科的歯内療法(モダンテクニック)を行いました


外科的歯内療法後フォロー
マイクロ+外科的歯内療法術後フォロー

外科的歯内療法後フォローのデンタルで、根尖部の骨形成を認めます
ちくのうの症状もほぼ消失したのとことで、耳鼻科での治療も経過観察のみに


抜歯+嚢胞摘出というやり方もあり、確実に治りますが
歯が無くなってしまい、入れ歯かインプラントの2択になります


全ての歯がこのように治るわけではありませんが、
保存的治療をトライすることも決して無謀なことではありません

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