サイナスリフト2024
サイナスリフト(ピエゾ使用)
口腔外科なので、たまには口腔外科の話題でも
上のあごの骨の左右に上顎洞と呼ばれる副鼻腔があります
副鼻腔は空気のほらあなのことで、ここには骨がありません
そのため、上のあごの奥の部分にインプラントをする場合、
ほとんどの人は骨が不足となります
では、インプラントはできないのか?
答えは
できます
①上顎洞の底部に骨を作る→②インプラント
まず骨を作ってからインプラントを行います
上顎洞に骨を作る手術をサイナスリフトといいます
この上顎洞は移植材を入れなくても骨はできるので、
ここ10年ほどは移植材を用いないサイナスリフトを多用していました
数年前に日本でも安全性の高い、性能の高い移植材が発売されました
サイトランスグラニュール(ジーシー)
ボナーク(東洋紡)
この2つは、生物由来ではなく完全化学合成の骨補填材です
何も入れなくても骨ができるのになぜ移植材を使うのか?
理由は2つ
- 早くに良質な骨ができる
- 手術の侵襲を少なくできる(低侵襲)
欠点は、高価な材料なのでコストがかかること
当院は、全てのインプラント治療を日帰り手術で仕上げます
高齢の患者さんも多くいらっしゃいます
この最新の骨補填材を用いた新しい骨造成2024Ver.
従来の骨移植材を用いない方法よりも痛みも腫れも少なく、
かなり低侵襲になり、手術時間も短くなりました
それでいて、良好な骨が形成されます
【サイナスリフトの歴史】
自分の骨→旧バージョンの移植材→何も入れない→新バージョンの移植材
サイナスリフト同時GBR
20年以上前は、腸骨という腰の骨を採取してサイナスリフトをしていました
手術は全身麻酔が必要で、2週間の入院と術後の口と腰の痛みの中の歩行訓練…
そんなサイナスリフトも今は日帰りの通院で治療可能です
当院のサイナスリフトも時代と共に進化していきます
全ては患者さんのために
p.s.
骨がなくてインプラントを諦めなくていいのです
Tag: 治療