『オーラル・フレイル』を知ってますか?

お洒落は足元からなどと言いますが、われわれ歯科医療者は、お洒落は口元から
全身ブランドでシャレオツをバッチリ決めていても、
口の中が汚かったり、満面のスマイルに銀歯が見えると幻滅してしまうという
悲しい運命(さだめ)を背負って生きています

こんにちは、滝本歯科口腔外科クリニックの院長です


今日は、フレイル、オーラル・フレイルという医学用語をご紹介したいと思います


【フレイル】

「(年齢に伴って)筋力や心身の活力が低下した状態」のこと
もともとは「frailty(フレイルティー)」弱さ・虚弱という意味の英語で、
欧米では既に20年程前から、医療現場で使われている言葉です

日本老年学会から
「高齢者の多くは、“フレイル”の段階を経て、要介護状態になるので、
早期発見をして対処することが必要だ」
という声明文が出ており、健康と病気の中間のような段階です
愛知県のある都市で行われた調査では、65歳以上の11%がフレイルでした


【オーラル・フレイル】

「歯・口の機能の虚弱」のこと
歯・口の機能低下により、低栄養・身体機能の低下、社会性の低下、精神性の低下、
そして虚弱な状態に陥るといった負の連鎖が生じる


日本人の死因として「肺炎」が増えてきています(2011年から第3位)

口腔衛生状態の不良からの誤嚥性肺炎が関連している可能性が示唆されています

つまり、「歯では人は死なない」といった考え方はまさに時代錯誤、

口の健康は命に関わる事案なんです

最後にひとつ
口の中が汚くて管理できてない人は不健康な人が多く
口の中が綺麗で管理できている人は健康な人が多い

これは、口腔衛生に携わる者として痛感しているまぎれもない事実です

病気になってからその治療に時間とお金を費やすより、
口の健康維持に時間とお金をかけて健康でいる方が
人生の満足度は高いんじゃないかなと思うんですけどね

みなさん!是非ともいい治療を受けて健康寿命を延ばしましょう!

p.s.
親戚の90歳のお婆ちゃんはちょっと難聴だけど、スンゲー食べて元気してました
(入れ歯だけど)