遠方の歯科医院からマイクロエンド依頼の症例
70代、男性
主訴:下顎左側第二大臼歯の根管治療
術前デンタル
下顎左側臼歯部ブリッジ、第二大臼歯遠心に歯髄に達する虫歯
根尖に透過像認め、根尖性歯周炎
遠方の歯科医院からマイクロエンド治療依頼にて紹介受診されました
患者さんは医師で、マイクロエンド治療のコンセプトを即座に理解して頂けました
治療前
ブリッジ切断、冠除去
ブリッジを切断して感を除去
歯肉より下に広がる大きな虫歯あり
う蝕検知液
う蝕検知液にて染色
染色&硬さを手応えに虫歯を除去
拡大鏡も顕微鏡も使いますが、虫歯の確実な除去は顕微鏡に軍配が上がります
歯冠部の虫歯完全除去
虫歯を完全に除去した状態です
中心部に神経が露出しています(露髄)
隔壁
レジンによって隔壁を製作
唾液と出血をコントロールしながらレジンを接着します
とてもテクニックセンシティブな作業です
ラバーダム+オラシール
ラバーダム防湿を行い、根管治療中の唾液の侵入を防ぎます
唾液中には大量の細菌が存在していますので、
治療中に唾液(細菌)が入ると治療失敗の可能性を高めてしまいます
拡大形成、最終洗浄後(根管充填前)
マイクロスコープにて根管治療を行います
拡大形成を行う目的の一つは「洗浄」可能にすることです
徹底的な洗浄によって細菌を減少させます
根管充填後
細菌が十分に減少したら、根管を3次元的に緊密に密閉し、
細菌が侵入するスペースをなくします
ハイドロリックコンデンセーションにて根管充填しました
支台築造(レジンコア)
根管充填後レジンにて支台築造を行います
同日に歯冠部まで完全に封鎖することで、細菌の侵入を防ぎます
治療後デンタル
マイクロエンド+支台築造(レジン)まで当院で行い、
最終補綴は紹介元の歯科医院で行います
治療時間:90分
治療回数:2回
適切な根管治療であれば、通常治療回数は初回治療で1~2回、再治療で2~3回程度です
細菌感染状態が長引いたり、必要以上に歯を大きく削ると治りはどんどん悪くなります
歯の治療をきっかけに、『非歯原性歯痛』という歯が原因でない痛みに発展することもあります
そして非歯原性歯痛の治療は非常に厄介になることが多いです
根管治療は非常に専門性の高い治療と言えます
当院は、他の歯科医院からマイクロエンドの依頼を受け連携治療をおこなっています
Tag: 治療