上の一番奥歯のマイクロエンド

一般的に、根管治療は前歯は簡単で、奥歯は大変と思われています
歯や根管への「アクセス」という点ではその通りなのですが、
だからといって前歯の根管治療が簡単という訳ではありません

マイクロエンド(精密根管治療)をするようになってから

『簡単な根管治療など一つもない』


と思うようになりました

その一例を挙げますと、ほとんどの根管は曲がっていて、円形のものなどありません
しかし、根管治療で使う器具(ファイル)は直線で円形のものしかありません

その複雑性により、歯科治療の中でも『最も難しい治療の一つ』が根管治療です

奥歯の根管治療の難しさの要因

  • 視野が悪い(見えない)
  • 器具の到達性が悪い(道具が入らない、治療しにくい)
  • 根管が複数ある(根管を見逃すことがある)

上の一番奥のマイクロエンド



咬合面からの虫歯治療前デンタルレントゲン
大きな虫歯、他院では抜歯と宣言
残せるのか?



虫歯除去後
う蝕検知液を用いながらマイクロスコープ下にて丁寧に虫歯を除去
キッチリと虫歯を取るって意外と根気がいるんです



根管治療スタート
破折診断して隔壁を作ってラバーダムをして消毒、さあここから根管治療スタート!
どこに根管があるか分かりますか?



根管充填前
根管は3つありました
3つの根管の中を丁寧にお掃除しました



根管充填(CWCT)ファイバーポスト+レジンにて閉鎖
CWCTにて根管を閉鎖しました
バイオセラミックシーラーを使いました



治療前後のデンタル
治療前後のレントゲン
ファイバーコア+レジンにて支台築造
被せ物はジルコニアオールセラミックスでキッチリ閉鎖
(マイクロリーケージ、コロナルリーケージを防ぐため)


治療時間・治療回数
根管治療:60分×1回、90分×2回
被せ物治療:60分×4回

p.s.
治療時の様子はこのように静止画や動画にて患者さんに説明しています

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