ウイルス性歯肉口内炎

たまには口腔外科的なお話、粘膜疾患についてのお話です

ウイルス性口内炎

ウイルス性歯肉口内炎とは
ウイルスや細菌が体に感染することによって起きる口内炎です
(ヘルペスや梅毒というものもあります)

一般的な「アフタ性口内炎」は1〜数個ですが
ウイルス性の場合は、数も範囲も広いため、強い痛みが生じることが多いです

強い痛みにより


食事できない→低栄養になる
歯磨きできない→口の中がさらに不潔になる


その結果、治らずさらに症状が悪化するという負のスパイラルに入ります


この患者さんは、はじめかかりつけの歯科医院を受診しようとしましたが
忙しいので診察できないと言われ、別の歯科医院を受診されまして

「痛くて食事ができない」

と訴えたが、「大したことはない」と言われてそのまま帰されたそうです

広範囲の口内炎や舌にできる口内炎は侮るなかれ、かなり痛いです!
(写真みても痛そうですよね)

3件目として口腔外科である当院を受診されました
(3度目の正直!?)

このような粘膜疾患は、経験・知識という側面から
一般歯科では対応が難しい症例であると言えます

日本では、『口腔内科』というジャンルはないため
粘膜疾患も『口腔外科』の診療範囲となっています


この患者さんにも、一般歯科では対応が困難である症例であることを説明し
それまでの経過については納得して頂き、加療しました
口腔外科ならではのアプローチ、How toというものがあるのです

無事、痛みも引いて、食事もとれて、炎症も治りました


p.s.
『診療科目に「口腔外科」と書いてあったから』という患者さんも多いのですが
口腔外科の標榜=口腔外科での研鑽とは無関係です
医療リテラシーを高めることが肝要です

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