【精密根管治療】マイクロスコープ

本日、当院に待ちに待った待望のマイクロスコープが導入されました!

マイクロスコープを用いたコンセプトに基づく精密根管治療が本格始動します

覗いた時の感想は…
『スンゲー!スンゲー!見える!』(感動)

と同時に

自分の過去の治療跡を見て、愕然としています(凹み)
(肉眼時代のオレよ!おまえさんは一体何をやっていたのだ!)

当院導入のマイクロスコープ

OPMI Proergo(プロエルゴ) カールツァイス社製


顕微鏡治療エキスパート御用達の一品です
県内は元より、日本全国でもこの機種の導入は希少だと思います
(県内では4件目の5台目だそうです)
実際、想像以上に高価だったので、目玉は飛び出ましたが、
清水の舞台から飛び降りる覚悟で導入を決めました

マイクロスコープは高価な上に使いこなせないと意味がないので、
歯科医院における普及率はたったの数%です
使いこなす必要があるため、買っただけで使わなくなるという先生もいるとか

You can only treat what you can see.
(見えるものしか治療できない)

by Prof. Syngcuk KIM
歯内療法で最も進んだ教育機関である米ペンシルバニア大学歯内療法学科の教授



そう、われわれ歯科医師は見えるものしか治療できません
(当たり前といえば、当たり前ですよね)

マイクロスコープのメリットをざっくり簡単にご紹介します

  1. よく見える
     肉眼の20倍まで拡大して診ることが可能
     今まで見えなかったものが見えるようになります
     虫歯だけをピンポイントで除去可能かつ虫歯の取り残しが減少します
     正確に歯を削ることが可能です

  2. 診断の向上
     肉眼では判らない亀裂など、歯の状態をより精確に把握することができ、
     正しい診断が可能になります
     無駄な治療をする必要がなくなります

  3. 記録・説明
     口の中の状況を鮮明な拡大画像で記録し、患者さん自身で見ることができます
     治療前の虫歯の状態や、治療後の歯の様子などが患者さん自身で確認可能です

うーん、ではマイクロスコープが無い時、どういう風に治療していたのかというと

ズバリ!経験に基づく『カン』です

見えないので、手探りで治療しています


虫歯の詰め物治療を例に挙げてみましょう

【肉眼の場合】
虫歯の部分を健康な歯の部分も含めて大きめにザックリ削ります
細く見えないし、虫歯の取り残しはいけませんから、大胆に大きくいきます
いいの、いいの、削っても詰めればいいのです
時間は短くサクッと治療は終わります
歯は大きく削られましたが…
まあ、ある意味治ってはいますよね…

【マイクロスコープの場合】
虫歯の部分と健康な歯の部分がはっきり見えます(染め出しなどして)
しかも拡大して見えているので、肉眼の時より小さな器具でピンポイントで
虫歯だけを除去することができ、健康な歯はあまり削らずに済みます
詰める部分も最小限なので、綺麗で虫歯にもなりにくい
虫歯は完全に取り除けて、しかも健康な歯が多く残りました
しかし、治療に時間がかかりました

そう、マイクロスコープにも欠点があります

『治療に時間が掛かる』(60〜90分程度)


治療が短時間で終わるけど、歯をたくさん削る治療
治療が長時間かかるけど、歯をなるべく削らず残せる治療


みなさんは、どちらの治療を受けたいですか?
治療を知っている歯科医師自身が治療を受ける時、どちらを選んでいると思いますか?

これでまた、いい治療ができる道具が一つ増えました♪
いい治療するぞー!楽しみにしていて下さい
(治療に興味がある方は、気軽にご相談下さい)

「抜歯するしかない」と言われた歯を救える可能性があります


こちら(マイクロ)側に来てしまいましたので、
あちら(肉眼)側に戻れなくなってしまいました

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