MB2、4根管の根管治療(初回)

上顎第一大臼歯でのMB2根管の出現率は論文によって60~90%程度と差がありますが、
自分の臨床的には約 80%で見られるような印象です

そして再治療の場合、ほとんどMB2は未治療です
未治療だからといって治らない訳ではありませんが、
細菌がたくさん残っている可能性は高いと考えます




患者:60代、女性

マイクロスコープ
根管充填(GPシングル+バイオセラミックシーラー)

歯内清掃を超音波+サンドブラストで行い、
エナメル質と象牙質で異なるエッチングを行う『セレクティブエッチング』
ボンディング→即日レジンでの支台築造を行いました


治療前デンタル
治療前デンタル


治療後デンタル
根管充填+支台築造後デンタル


診断:Asymptomatic irreversible pulpitis、Normal apical tissues
治療回数:90分×2回
治療予後:Class1(成功率90%以上)
リスク:根尖性歯周炎(治療の失敗)
リスクに対する治療:外科的歯内療法(OPE)

この症例は歯内療法のみで治癒と判断したため、外科的歯内療法(OPE)はせず


根尖性歯周炎を作らないための初回の根管治療は重要です
当院は歯を残す最大限の努力(知識と技術)を惜しまないことを約束します

Tag: 治療