複根(2根)の親知らずの移植症例
患者:30代、男性
主訴:左下奥の重度の虫歯を治療したい
経過:左下奥歯は重度の虫歯のため保存できず抜歯
欠損に対して①入れ歯、②親知らずの移植、③インプラントを提案
患者さんは②の親知らずの移植を選択
初診時のレントゲン
左下奥歯は重度の虫歯にて保存が難しい状態のため抜歯
奥にある親知らずを左下奥歯に移植
CTにて移植可能か診査・診断→移植可能
リスク:移植する親知らずが複根(2根)で歯根が開いている
そのため抜歯や移植が難しい and 根管治療が難しい
※親知らずは歯の形や根管に規則性がないため根管治療は難しくなります
静脈麻酔を行い、歯の移植手術を行いました
歯の移植1週間後のレントゲン
歯根周囲は黒く、まだ骨の形成がありません
2週間の経過観察にて生着を確認後、
マイクロエンドを通法通り行いました
シングルポイント+バイオセラミックシーラーにて根管充填
レジンによる支台築造
歯根周囲が白く骨形成してきました
移植した歯の動揺はもうありません
ジルコニアオールセラミックスにて歯冠修復
歯冠修復時のレントゲン
根管治療回数:90分×2回
歯根周囲はさらに骨化しています
親知らずの移植はたとえ失敗しても失うものは不要な歯だけですし、
インプラントでリカバリーすることも可能な訳ですから、
ベネフィット(利益)のある治療法だと思います
マイクロエンドなら、不規則な形の根管でも安定した治療ができます
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